当時購入したNIKEのシューズ

1970年代

NIKEの筆記体は、当時日本では販売されていませんでした。

70年代から購入したスニーカーの中でNIKEを紹介します。

画像が悪くて申し訳ないです。
 ・上段左がチャレンジャー(USA製)、右がLDV(USA製)。
 ・下段左が筆記体のブルインスエード(日本製)、右がナイトトラック(USA製)になります。
もう全て処分してしまい、現存するものはありません。LDVに関してはソールのワッフル部分にひびが入り割れてしまいました。チャレンジャーとブルインは知り合いに譲ってしまいました。

ナイトトラックは嫁用だったため履きつぶしています。今は復刻のものを娘が使用しています。

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USA製のNIKEは1980年当時アメリカでは修理が可能でした。
このため日本で購入したシューズであってもワッフルの修理が可能で、ソールを張り替えてもらったり、テイルウインドのエアソールの張り替えも行ってもらえました。
ただ日本にナイキジャパンが出来た1981年以降は、日本からの修理は拒絶されて出来なくなりました。

まあNIKEに関しては日本国内販売が1977年のベロがゴシックになってからでしたので、あまり購入はしませんでした。やはりUSA製だけ購入といった感じです。そもそもNIKEは日本製がメインでUSA製は平行輸入のみ、しかも日本製では安いキャンバス製ばかりが当時のイメージです。
ただし筆記体が売っていなかった訳ではありません。一部ショップでは廃棄用のモデルが売られていました。廃棄用というのはベロのNIKEのタグがカッターで傷ついていたり、タグが外されたものなどです。これは安かったですね。ナイロンコルテッツ(スペシャルを含む)など3千円で売られていました。(といっても当時スペシャルナイロンコルテッツを履く人は皆無で、履いていると白い目を向けられたものです。そのため女性しか吐かないモデルでした)

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色付きのコルテッツを履いて有名になったのは田原俊彦さんですね。
赤/銀のコルテッツが有名ですが、さすがに当時赤のコルテッツを履く男性は少なかったです。
赤は女性、青が男性といった靴のラインナップでしたから、さすがにお店でも購入するのが難しかった時代です。

NIKEを始めて知ったのは雑誌ポパイの創刊号です。
赤いワッフルトレーナーが大きく紹介されていて、当時欲しかったのですが・・・九州旅行で履いている人を見つけ購入を断念しました。忘れもしない長崎への旅行で寝台特急「さくら」に乗った時、食堂車で福岡へ帰るおばさん達と出会ったのですが、そのおばさんたちがNIKEのシューズを履いていたのです。特に1人は赤のワッフルトレーナーを履いており、褒めたら工場で買えるから買ってあげようかと言われました。値段も3千円程度と安いと言われました。その安さとおばさんたちがNIKEを履いていることから購入を断念。色付きのNIKEを購入することに抵抗を感じるようになりました。

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当時NIKEの筆記体は九州で作られていました。
このため九州の工場ではイレギュラーの商品や、過剰在庫品を格安販売や業者へ処分していました。九州であったため処分品が関東まで流れてくることはあまりなく、1977年以降の国内販売以降は東京でも購入できるようになりました。
このためNIKEの日本企画品のサンプルなど、結構探せば見つかるようになりました。

そういいながらも購入するのが無いとNIKEのシューズを買ってました。

当時結構NIKEも買ったというか、買うものが無くてNIKEを購入したという感じです。
メインはコンバースで次がアディダス、そのあとがNIKEといった感じです。でもブルックスやスポットビルトなどのシューズも購入し、多いときには月に5足ほど買っていました。靴屋でバイトしその金でスニーカーを買うといった感じです。

靴屋でバイトして靴を買うって変人ですよね。
ただ靴屋で働いて、本当に靴は売れないのを実感しました。実店舗では雨の日の売り上げは最悪です。一番売り上げが多いのはやはり小学生の上履きです。毎日必ず売れる商品でした。

ちなみにワッフルトレーナーは左が日本製で右が台湾製です。安かったので購入しました。1足6千円以下だったと思います。テラは単色ベロなので日本製ですね。その他レジャーバーン・ウインドランナー・オセアニア・LDVになります。90年代に撮影した写真なので見づらくて御免なさい。

テイルウインドは1978年11月に発売されました。

以前BOONという雑誌に取材された時に撮影したNIKEのテイルウインドの3種類です。
製造年月別に紹介すると一番最初が中段のメッシュ(1978年11月製造)、次がメッシュにスエードが付いた(1979年1月製造)、そしてナイロンのみのノンメッシュ(1979年6月製造)になります。

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テイルウインドは最近復刻されましたが、履き心地はまるっきりの別物でした。
ソールが固定されて内部にエアーを入れる構造に変化し、昔のグニュグニュした感じが丸っきり無くなってしまいました。まあこの方が歩きやすいのですが・・・
昔のものを知っている人には違和感を持たれるかもしれません。ちなみに昔のモデルはワイズが広く幅広の人用に出来ていました。

当時、最初のメッシュは1978年11月に発売され、日本でも並行輸入で販売されていました。日本での発売価格は19,800円と高価でした。ちなみにホノルルマラソンでも販売されましたが、すでに11月にロスアンゼルスで販売されていましたから、ホノルルマラソンのためというのは美化された逸話です。

このテイルインドは加水分解するので、見るも無残な姿になります。
復刻されたテイルウインドがミッドソールがポリウレタンではないので腐食はしません。ただ内部のエアに不具合が生じる可能性はあります。

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最近のエアマックスとかエアむき出しのモデルは、古くなると加水分解する前にキュッキュッと音を出すようになります。これはエアと固定部が剥離し擦れて音を出すのですが、この音が出始めるともうずぐエアが漏れて履けなくなります。という合図です。
はやめに次のものを用意するよう心がけましょうね。

当時このメッシュの2種類(メッシュのみとメッシュ+スエード)は全品回収し新品のノンメッシュと交換となっています。当時言われていたのがソールの破裂のためで、土踏まず部分がパンクするためと言われていました。決して剥離が原因では無かったのを記憶しています。いずれにせよパンクしていてもしていなくてもナイロン製のものに全品回収されたのは事実です。このような全品回収はいままで聞いたことがなかったので前代未聞でした。

※日本では無かったのですが、1981年にBROOKSが倒産するきっかけになったのも全品回収でした。
 粗悪品の販売はやはりメーカーにとって最悪の結果を生むようです。

NIKEといえば当時SMUが話題だったが、人気が落ちた原因

当時NIKEのアメリカ製には選手用の特別カラーがあり、雑誌などで紹介されて有名でした。それが現在SMU(スペシャルメイクアップ)といわれたモデルです。当時オレゴンカラーのコルテッツはありましたが、LDVやデイブレイク、エリートの緑色は販売されていませんでした。このためオレゴン大学の生協まで行って売っているか確認してもらった経験があります。答えは当然NOで、近くのお店にもオレゴンカラーのシューズは無かったというのが現実でした。

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当時は緑/黄色のLDVが欲しかったものです。
ただ本当に何色でもできるとなると、SL80の配色が好きだった私が選んだのはエリートのラインを金色でした。ただすぐ後に同じ配色のオスロが出てショックを受けましたが・・・

今ではSMUと言われる商品ですが、ユーズドだと改造品なのか判別は不明なんです。NIKEが作ったのか業者が作ったのかは、箱が無い限り判別は不可能です。

そんな時、忘れもしない1980年の事ですがNIKEの改造をアメリカで行ってくれるとの情報が入ったのです。悩みました。何色のモデルでも新品のシューズから変更が可能だというので、何色にしようか迷いました。LDVの緑?デイブレイクの緑?エリートの黄色?結局本体とスオッシュの色を変えると値段が高くなるので片方だけにしました。

普通のエリートのスオッシュを金色に変えてもらうことにしました。費用は6千円です。
本体の色を変更するとエリートやデイブレイクでは1万円オーバー、LDVでは1万5千円もするとのことでした。でもSMUと同じように何色でもどんな素材でも作ってくれるというものでした。
このためSMUを探さなくても作ってもらえると分かると興味が下がってしまったのです。今のNIKEのIDやBY YOUといった感じです。好きに作ってもらえるなら別に何色でもイイやって感じです。
結局上記エリートも似たようなモデルが出たため友人に譲ってしまいました。

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1990年代以降はNIKEも購入しました。JORDANを中心に結構JORDAN11までは普通に購入しましたね。でも最近は復刻を含めて、自分の気に入ったものだけ購入しています。
メインは海外からの個人輸入になっていますが、今でも靴屋巡りは実施しています。

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vintage_sneaker

1970年代からスニーカーに目覚め、ビンテージスニーカーを中心に集めています。ポパイやBoonなどにも登場した経験があります。
基本的にadidas/converse/nikeなど70年代を中心に収集していますが、当時のcatalogや専門書も収集しています。また暇な日には情報収集のため靴屋・古着屋巡りもしています。
古いスニーカーに関しての情報を発信しながら、普通のスニーカー情報もお伝えします。もと靴屋の販売員の経験も活かし、履きやすい靴の選び方も紹介しますね。質問などありましたらお気軽にどうぞ。

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