adidas stan smith history ① ROBERT HAILLET

1960年代以前

ロバートハイレット 歴代モデル変遷 1964年~1972年

1964年 adidas TENNIS 西ドイツ製

スタンスミスの話をするとその前のモデルがロバートハイレットになるのですが、このロバートハイレットは西ドイツ製のテニスがモデルになっています。
こちらは1964年発売の西ドイツ製TENNISになります。今回の年数表記は発売開始年を記載しますので、カタログ上の年数より1年前になります。とりあえずこのシューズをご覧のうえ、初代ロバートハイレットと比較して下さい。

1964年 ROBERT HAILLET 1stモデル フランス製

こちらが1964年に発売された初代ロバートハイレットになります。どうでしょう?西ドイツ製のTENNISとほぼ同じですね。違いは紐穴部分の補強が無く、一枚のレザーのみでアッパーが製作されている点、ベロはレザーではなくウレタンを採用している点です。このことからロバートハイレットは西ドイツ製TENNISの廉価版として製作されたことが判ります。
実際実物を履いたことがあるのですが(1990年代にフランスで)、サイズが大きかったので一概に性能は判りませんが、軽くてキャンバス製のシューズと同じ感じがしました。まあ履きやすいとは思えず、まだこの後のウインブルドンの方が良いかな?と思うシューズです。(結局サイズが大きく購入はしなかったのですが、この1回のみしか実物は見ていません)

1966年 ROBERT HAILLET 2ndモデル フランス製

1966年発売のロバートハイレットになります。この年つま先にステッチが入ります。
ロール自体は変化がありません。

1968年 ROBERT HAILLET 3rdモデル フランス製

1968年のロバートハイレットになります。この年踵にスエードのヒールパッチが付き、ソールもスタンスミスで採用されているデコボコのグラスコート用ソールに変更されます。


なおサイドの表記はRobert ailleの表記になります。フランス人ですので正式な名前は「ロベルト・アレ」になります。よくRobert Hailletをフランス語だからロベルト・ハイレットとかロベルト・ハイレとか呼ぶ人がいますが、フランス表記ならRobert ailleでロベルト・アレ、Robert Hailletなら英語読みでロバート・ハイレットが正解です。読み方を間違えないようにしましょう。

1969年 ROBERT HAILLET 4thモデル フランス製

1969年のロバートハイレットになります。踵がスエードからベロアに変更されます。
サイドの名前表記はフランス表記でRobert ailleのままです。

1970年 ROBERT HAILLET 5thモデル フランス製

1970年発売の1971年モデルになります。このモデルから再びRobert Hailletの表記になります。
踵のベロアは小さいままです。

なお踵がベロアでRobert Haillet表記のものは全て1970年代製ですのでお間違いの無いように・・・
1960年代は踵のヒールパッチが無いものか、Robert aille表記しかありません。

1971年 ROBERT HAILLET 6thモデル フランス製

1971年のロバートハイレットです。踵のベロアが横に広がります。スーパースターと同じ変化になります。

1972年 ROBERT HAILLET 7thモデル フランス製

1972年には踵が高くなります。こちらもスーパースターと変化は同じです。ただ72年には変化があります。

同じ1972年のロバートハイレットです。最後のロバートハイレットになりますが、このモデルはサイドにステッチが入り内部に当て布が付きます。この当て布は72年後半から73年前半の1年間のみ採用されます。

なおこの年ロバートハイレットの文字が入る位置がこのようにSTAN SMITHと同じようにラインの間に表記されるものも存在します。何足か見たことがあるので、一時期変更された可能性があります。

以上がロバートハイレットモデルの変遷になります。1973年のモデルよりスタンスミスの名前になりますので、次回スタンスミスの歴代モデルを紹介します。

コメント

vintage_sneaker

1970年代からスニーカーに目覚め、ビンテージスニーカーを中心に集めています。ポパイやBoonなどにも登場した経験があります。
基本的にadidas/converse/nikeなど70年代を中心に収集していますが、当時のcatalogや専門書も収集しています。また暇な日には情報収集のため靴屋・古着屋巡りもしています。
古いスニーカーに関しての情報を発信しながら、普通のスニーカー情報もお伝えします。もと靴屋の販売員の経験も活かし、履きやすい靴の選び方も紹介しますね。質問などありましたらお気軽にどうぞ。

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