
1973年に登場したSTAN SMITHですが、このシューズが登場する際に作られた別のモデルが存在します。カタログ上ではSTAN SMITHとは記載されていませんが、上記シューズが登場する直前の数か月製造されたものを紹介します。
1972年12月 西ドイツadidas catalog

1972年12月のカタログに掲載されているロバートハイレットです。まだ1972年では発売されていて、1973年前半でも発売はされていました。実際にはサイドステッチが入るモデルが1973年では発売されていたのですが・・・

そして同じカタログに掲載されているのがこちらのシューズ。
ビリージーキングの青スエードと同時に掲載されていますが、モデル名はHAILLET!
なんとロバートハイレットとハイレットが同時に掲載されているんですね。ベロはレザー製ですが、サイドの通気口は2列のデビスカップの形状をしています。
ただしソールはハイレットと同じでつま先にステッチ入り。残念ながらこのシューズの実物はまだ見たことがありません。
1973年4月 ADIDAS CATALOG

そして1973年4月のカタログにはご存じのベロにHAILLET表記のスタンスミス・ハイレットが登場します。同時にロバート・ハイレットは消滅します。
そうなると先ほどのHAILLETは?やはり発売はされていないのしょうか?
もしお持ちの方がいましたらご連絡下さい。よろしくお願い致します。
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1978年 HAILLET STAN SMITH

1978年前半のadidasのカタログに掲載されたスタンスミスです。カタログが製作されたのが1977年なのでまだベロはHAILLETの状態です。普通ならこのモデルが一般的なのですが・・・

1978年のウインブルドンに出場した選手が履いていたスタンスミスです。
なんと緑のラインが入ったモデルが存在していたようです。この他にも全豪オープンや全米オーブンでも別注色のテニスシューズが存在していますので、後で紹介したいと思います。
1983年 STAN SMITH 契約切れ時に発売されたモデル

1983年にSTAN SMITH発売10周年を迎え、一瞬ですがスタンスミスの名前がシューズから消えます。当時結構話題に上ったので知っておる方も多いかもしれませんが、雑誌ではスタンスミスの名前がどうなるか結構騒がれました。もしかして別の名前になるかもしれない・・・
ただ1983年ですとスタンスミスはテニスシューズではなく、タウンシューズとして広く知られるようになった時代です。結局名前が決まるまで、約3か月間発売されたのが上記STAN SMITHの名前が入らないシューズです。(といっても商品名はスタンスミスで売られていましたが…)
箱にはスタンスミスの写真は付かないものでした。日本では3か月ですが、実際にはもう少し長かったかもしれません。ただし1年以上製造されたモデルではないので、非常に珍しいシューズになっています。ただATPアウトドアと同じ時期でしたので、ベロはPU製のため加水分解で腐食するようになっていました。
結局スタンスミスと再契約し、以降ずっとスタンスミスとして販売されています。
個人的にはアーサーアッシュになって欲しかったですが・・・
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